復興の星 福島県オリジナル水稲品種「天のつぶ」 19年度まで1500ヘクタールに拡大
そうまブランド協議会 数量確保、銘柄確立へ

掲載日:
2017/05/12
発行元:
日本農業新聞

JAふくしま未来やJAそうま地区の農家でつくる「そうま天のつぶブランド協議会」は9日、事業報告会を同地区本部で開いた。県オリジナル水稲品種「天のつぶ」のブランド化を目指し、数量確保のため、2019年度までに作付面積を現在の2.3倍の1500ヘクタールまで拡大することを決めた。

協議会は、「天のつぶ」の産地化を進めて、東日本大震災後のそうま地区の復興の原動力とすることを目指し、15年11月に設立。キリンの「復興応援キリン絆プロジェクト」の助成を受けながら、品種の特徴の粒の大きさを生かしながら幅広い年代に味わってもらえるよう、炊き込みご飯のもとやスイーツを開発。販路開拓を狙い、首都圏の大手卸6社との意見交換会を開催してきた。

15年度に522ヘクタールだった作付面積は、16年度には640ヘクタールまで拡大。一方、他県のブランド米の面積と比べて面積が小さいため、ブランド化に向けて面積拡大を重視。今後、3年間かけて1500ヘクタールに広げる目標を設定した。

報告会には関係者約30人が出席。協議会の濱田健次会長は「協議会発足後、天のつぶの知名度は上がったと思う。今回のプロジェクトは変化をもたらす一助になったと思う」と話した。(ふくしま未来)