あんぽ柿加工施設完成 JAふくしま未来 農家の負担軽減へ

掲載日:
2016/06/24
発行元:
日本農業新聞

【ふくしま未来】JAふくしま未来のあんぽ柿加工選別包装施設「あんぽ工房みらい」が23日、完成した。農家が搬入する原料柿の加工や選別、包装に加え、農家が加工後に搬入したあんぽ柿の選

別・包装を担い、作業の負担を減らす。最大550トン出荷が可能で、2016年は約200トンの出荷を計画する。10月20日の稼働を予定する。

同施設では、あんぽ柿の生産量確保と高齢化が進む農家の作業軽減などを目的に、合併前のJA伊達みらいが15年11月に着工。合併後はJAふくしま未来が建設を進めてきた。

安全で衛生的な食品を製造するため、HACCP(危害分析重要管理点)認証を得て管理する。最新の自然乾燥、選別システムを備える国内屈指の大規模施設として完成した。

同日、現地で完成披露式を開き、関係者ら133人が出席。JAの菅野孝志組合長が「生産者の生産意欲の向上につなげるとともに震災、原発事故からの産地復興と農業振興の布石となる施設として活用していく」と強調した。

施設は鉄骨2階建て、延べ床面積は約5200平方㍍。1階には全自動皮むき機や薫蒸設備、減圧式乾燥庫を配備し、原料柿の皮むきから初期機械乾燥までを進める。エックス線重量測定装置や果実の内部と外部の品質測定装置、パッケージ施設(クリーンルーム)も備える。

2階は、初期機械乾燥後の自然乾燥の施設。空調設備や自動移動式の連吊り台車などを配備している。通常の自然乾燥だと30~40日かかるが、この施設では13日で済む。