苺と人参のスムージー誕生 旬の地元食材使用 JAいわて花巻 沿岸店で季節限定

掲載日:
2016/05/27
発行元:
日本農業新聞

【いわて花巻】東日本大震災で被災した沿岸地域の営農振興の拠点として、今年1月にオープンしたJAいわて花巻の農産物直売所「産直母ちゃんハウスだぁすこ沿岸」は、「産直店に新名物を」をテーマに開発した「野菜まるごとスムージー」の季節限定商品「苺(いちご)と人参(にんじん)」を販売した。今後も農家所得向上と、地元産農産物のアピールとなる商品を提供していく。

野菜まるごとスムージーは、生産者が出荷する作物を低温乾燥して栄養を逃さず皮ごと粉末状にできる「野菜パウダー」を使用。旬の作物と組み合わせて作る。栄養を丸ごと摂取でき、通年提供が可能だ。

JA担当者は「ここでしか味わえない名産品を作り、農業と地域をつなぎたい」と沿岸地域の活性化を目指して製品化。JA子会社の飲むヨーグルトや、雑穀シリアルのトッピングでJAの特色を出している。

苺と人参のスムージーは、イチゴ出荷の際、規格外商品が多く出ることに着目して考案。旬のイチゴにニンジンパウダー、蜂蜜などを加えた。程よい酸味とすっきりした味わいで、初夏に合う一品だ。

開発を担当したJA東部地区営農センターの浦島正一さんは「旬の地元食材にこだわり、地場産をアピールしていきたい。今後も季節限定メニューを開発して販売していく。農家所得向上に少しでもつなげたい」と意気込む。

スムージーは350円で産直店舗の食堂で提供。定番メニューには冷と温の2種類がある。他にも地元産のシイタケやキャベツ、海の幸を組み合わせた「いか餃子(ギョーザ)」なども開発、販売している。