あんぽ柿 選別機導入 全国初 施設整備に着手 福島・JA伊達みらい

掲載日:
2015/11/06
発行元:
日本農業新聞

 【福島・伊達みらい】JA伊達みらいは5日、全国初のあんぽ柿の選別機を備えた加工選別包装施設の建設に着手した。2016年度の稼働を目指す。将来は、あんぽ柿の選別・包装施設で450トン、加工施設で100トンの計550トンを扱う計画。東日本大震災前の出荷量の約4割を目指す。
同日、新築工事安全祈願祭を伊達市梁川町西土橋で開き、関係者ら79人が出席した。

 管内では、柿農家の高齢化や後継者不足などにより、生産基盤の減退が課題になっていた。同施設の導入によって、農家の負担を軽減して、基盤の拡充につなげる考えだ。

 同施設では、農家で乾燥させた包装前のあんぽ柿を受け入れ、選別、選果、包装するパッケージ施設を備える。農家から原料柿も購入し、皮むきや硫黄薫蒸、乾燥などの一連の加工を担う加工施設も設ける。

 選果機は、全国で初めての導入となる最新式だ。センサーが、内部や色別など外部品質を検査することによって、高品質のあんぽ柿の出荷につなげる。

 農家から受け入れる原料の生柿や、あんぽ柿の規格外品は加工し、それぞれ付加価値商品として、販売する計画だ。