加工品開発で復興を 特産化へ手法学ぶ 岩手県中央会3JAが共催

掲載日:
2015/12/30
発行元:
日本農業新聞

 東日本大震災からの農業・農村復興を目指し、JA岩手県中央会が、新いわて、いわて花巻、おおふなとの3JAと共催で開いていた農産物加工特産品づくり実践セミナーが12月で終了した。9月から3JAで6回ずつ開き、20〜70代の農家ら男女計63人が参加。加工品の販路開拓方法や地元農畜産物を使ったドレッシング製造の実習などを通じ、6次産業化のノウハウを学んだ。

 セミナーは、特産物の商品開発や経営戦略などを支援する(株)キースタッフが指導した。

 参加者はドレッシング製造技術や、経営者としての心構えや目的意識の持ち方など6次産業化のノウハウを学んだ。同社は、受講者が販売を実現するまで引き続き支援する。

 JAいわて花巻会場の最終回には、28人が参加。これまでの講座で開発したイチゴやリンゴ、黒米などで加工したドレッシングが並んだ。

 講師を務めた同社の鳥巣研二代表取締役は「多くの知識と技術を身に付けた。後は世に出すこと。販売して初めて6次産業化になる」と指導。ドレッシングに合うレシピ開発や価格設定、売り出すためのポイントを伝えた。

 釜石市の小笠原房子さんは「来年、JAの産直沿岸店がオープンする。講座を生かし沿岸地域の特産品となるような商品を作りたい」と意気込んでいた。(いわて花巻)