あんぽ柿出荷最盛 安全確認 3年ぶりに/JA伊達みらい

掲載日:
2014/01/11
発行元:
日本農業新聞

 【伊達みらい】東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で、3年ぶりに加工出荷再開となった伊達地域特産のあんぽ柿が出荷最盛期を迎えた。

 JA伊達みらいは、原料柿の安全性を確認し設定したモデル地区で、2013年11月にあんぽ柿の加工を再開。12月5日には、待ちに待った出荷を迎えた。

 1月に入り、主力の「蜂屋柿」のあんぽ柿が、出荷最盛期を迎え、品質と放射性セシウムそれぞれの検査をクリアしたおいしく安全なあんぽ柿が、全国に次々と出荷されている。

 加工出荷を再開したモデル地区では、3年ぶりの加工作業で、震災前の活気が戻った。伊達市梁川町と国見町、桑折町の3カ所の共選場が稼働。品質検査に加え、福島県あんぽ柿産地振興協会が導入した世界初のあんぽ柿専用の放射性セシウム非破壊検査機器12台がフル稼働している。

 1箱ずつ全量を検査し、安全性を確認してから出荷。最も生産量の多い梁川町のJA共選場では、8日から数量が増え、出荷が本格化している。

 JAの今年度産あんぽ柿出荷量は、約180トンを計画。自粛前の約1500トンに対し12%程度で。2月上旬までの出荷を見込んでいる。京浜地区を中心に全国の市場に向け出荷。JA担当者は「出荷を待ちわびた全国各地の消費者の皆さんから問い合わせや喜びの声が寄せられている。ようやくあんぽ柿を届けることができて本当によかった」と話している。