あんぽ柿作り 3年ぶりの味 ようやく再開/福島・JA伊達みらい

掲載日:
2013/11/18
発行元:
日本農業新聞

 福島県のJA伊達みらい管内では、あんぽ柿作りがようやく一部地域で始まった。東京電力福島第1原子力発電所の事故があったため、3年ぶりの作業だ。

 JAあんぽ柿生産部会長を務める伊達市の宍戸里司さん(61)は、15日から主力品種「蜂屋」の皮むきや連通し、硫黄薫蒸といった加工作業に取り組んでいる。「ようやくあんぽ柿を作ることができた。作業の感覚もすぐ戻った」とうれしそうに話す宍戸さん。干し場に柿をつるしていき、約1カ月間乾燥させて仕上げる。

 管内で作られるあんぽ柿は、12月以降にJAを通じ、京浜地区を中心に市場などへ出荷する。今年度から、あんぽ柿をつぶさずに測定できる非破壊式装置で放射性セシウム濃度を検査し、安全性が確認されたものだけを流通させる。(福島・伊達みらい)