農地復旧アピール 宮城県東松島市の農業生産法人 「福幸祭」で収穫喜ぶ

掲載日:
2012/11/29
発行元:
日本農業新聞

 【宮城・いしのまき】東松島市の農業生産法人(有)アグリードなるせは25日、野蒜地区にある本社前で「福幸祭」を開いた。東日本大震災で避難した地元の人たちに、除塩した被災農地を見てもらい、収穫の喜びを分かち合いながら、復興へ希望を持ってもらおうと企画した。

 「ササニシキ」の新米おにぎりや豚汁、殻つき焼きガキなどを無料配布。地元で取れた新鮮野菜や米を販売し、除塩で活躍した農機具も展示した。鳴瀬鼓心太鼓の演奏や歌謡ショーなどもあり、来場者は久々に訪れた古里で旬の味覚に舌鼓を打ちながら会話を楽しんでいた。

 同組織は、被災農家を雇用しながら農地の復旧と被災農地の集約化に取り組み、JA、行政、関係機関と連携した「なるせ方式」と呼ばれる独自の除塩方法を確立した。

 安部俊郎社長は「全国から寄せられた温かい支援に応えるためにも、地域と農業復興に向け、まい進していきたい」と話している。