事務所再建、再び営業 組合員との絆深める/JAいわて花巻鵜住居支店

掲載日:
2013/03/08
発行元:
日本農業新聞

 JAいわて花巻鵜住居支店は、2012年6月11日から、新築した臨時店舗で本格的な営業を再開している。

 以前は、仮設店舗で金融の取り次ぎ業務や長期・短期共済の手続きなどを行っていた。新店舗では現金自動預払機(ATM)の他、信用や共済、管理経済端末などを完備し、被災前とほぼ同じ業務をしている。来店者から、今後の生活設計などの相談を受け、「地域に根付き役立つJA」の機能を発揮している。

 同支店職員は「被災地は、いまだに復興が進まない状態。将来に不安を抱く中、住民同士で語り合うだけでも、ストレス解消の一助となるのは確かだ」と話し、窓口での会話を大切にしている。

 このような状況の中、講演や収穫祭、研修旅行などを通じて組合員とJAのつながりを深める「ふれあいプラン」が、地域から注目された。同支店では、取り組み後に数人の脱退した組合員が戻った。

 JAは11年から、一層の持続可能な農業の発展を基本に、全支店がJAの経営理念、行動指針に従い、全役職員参加で3カ年のチャレンジ目標(支店行動計画)を策定。支店職員が、組合員や地域課題に真正面から向き合い、「感動を与える地域貢献」をモットーに「支店行動計画」を実践してきた。同支店はその一つに、地域農業の再開に資することなどを目標に、復興サポートに取り組むことを盛り込んだ。

 小笠原眞紀雄支店長は「早期復興の一翼を担いながら組合員との絆を大切にして、JA事業にまい進していきたい」と、決意を新たにしている。(いわて花巻)