組合員、住民ら協力/岩手県のJA 救援米運動

掲載日:
2011/03/23
発行元:
日本農業新聞

 岩手県内の各JAは、東日本大震災で被害を受けた地域や避難した人たちに向け、救援米運動を展開。JA組合員や地域住民から集まった善意の米を、順次、現地に向け送り出している。

・JAいわて花巻

 JAいわて花巻は、「緊急救援米運動」を展開し、組合員らから集めた白米をJA管内の被災地に届けている。高橋専太郎組合長の指示で1戸1升以上の提供を呼び掛け、21日までに33・6トンが集まった。JAは「被災地のために何かしたいという、組合員たちの強い気持ちの表れ」と話している。

 燃料が不足しているため車で回りながら組合員に拠出を呼び掛けるのは難しいと判断し、ラジオやテレビなどを使った。花巻、北上、遠野、西和賀3市1町の組合員の他、組合員以外からも協力が寄せられた。

・JA新いわて

 JA新いわては22日から、東日本大震災被災地への救援活動の一環で、管内5地区の営農経済センターや一部の支所で組合員から「支援米」を集め始めた。JA管内の避難所や災害対策本部に順次届ける。

 同日の午前9時から受け付けを始めた東部営農経済センター玉山地区担当課(盛岡市)には、米を積んだ軽トラックなどが次々に到着。JA職員に「これくらいしかできないが、みんな頑張ってくれ」など励ましの声を掛けた。同センターでは22日の午前中だけで248人から4400キロの米が集まった。田沼征彦組合長は「多くの生産者の方々に保有米を拠出していただいた。被災者の皆さんに気持ちのこもった米を届け、早く元気になってほしい」と話した。

 JAでは25日までの予定で東部(岩手町)、西部(八幡平市)、南部(雫石町)、北部(二戸市)、奥中山(一戸町)の営農経済センターや一部の支所で米の拠出を受け付ける。時間は午前9時から午後3時。