農山漁村地域の再生・活性化に向けた若年層の地方人材還流戦略
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97地元の企業だけでなくJA長野県グループに加え、県庁、市役所が入っているわけです。そのメンバーでワークショップをやりました。非常におもしろかったのは、社会人になってまだ間もない人や、重役や社長クラスの人が対等に議論するわけです。しかも業種も全然違う。そういうことは経験したことがなかったと言います。回数を重ねるにつれて盛り上がり、その会に来ること自体がワクワクして楽しみだという方々が何人か出てきました。そこでもまた新しい信頼がつくれたのだと思います。中でも、県がしっかり本気になっていただいたことは非常に大きかったと思います。いろいろ進めるにあたり、かなりご苦労いただいたことだろうと思っています。例えばこの事業は、夢のデザイン塾にドンと委託して、全部そこでやるというものではありません。予算も少ないし、初めてのことですから、エクスターンシップの受け入れを県庁内で探すのも大変です。結局は産業労働部が自ら受け入れました。なおかつ人が足りないので、職員の方が自分の車を出して送り迎えをしてくれたりもしました。県が本気にならなければ、そこまでカバーしてはくれないはずです。それ以外も含め、県としてのご苦労をお願いいたします。早川政宏(以下、早川):県庁産業労働部労働雇用課の早川です。皆さんの話を聞きながら、ある担当職員のことを思い出していました。当時私は1年目で分からないことが多く、Uターン就職の促進を担当していた女性職員に最初は全部任せきりだったのです。県では今、Uターン就職促進協定を41個ほど結ばせていただいていますが、彼女はすごく一生懸命で、頼まれると絶対いやとは言わない。その彼女が阪井さんや吉澤さん、松井さんと事業をやろうと企画し、現在に至っています。彼女は本番も一生

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