農山漁村地域の再生・活性化に向けた若年層の地方人材還流戦略
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91プでやったほうが見落としも少なくなるし、いろいろなものの見方ができる。「ああ、こういうものの見方ができるんだ」ということを分かってほしかったのです。しかし一方で危険もあります。グループワークを行うと、誰かが聞いているだろうと思いこんで、結果的に誰も聞いていなかったとか、覚えていないということがある。後で調べればいいと思っていると、誰の記憶にもないということがよくあります。そういうことを避けるためのアドバイスをしました。本気とは何か。限られた時間の中でみんなが協力する。つまり信頼関係を築き、みんなを信頼しているということだと思います。そういうことを大事にしながら、どういう質問をすればいいのか。そして質問には、開かれた質問、閉じた質問などいろいろあります。関連した質問をどのように行うのか。また、せっかく社会人の一歩を踏み出すのであれば名刺交換のしかたも覚えてもらいたい。でも形から入るのではなく、大事なことは気持ちだと思います。先ほどの川尻さんの報告では学生さんの感想が出ていましたが、「NHKの番組を見ているようで、涙が出そうになった」と言っていました。おそらく、関心を持って深く物事を考えないと涙は出てこないと思います。それは、学生が限られた時間の中で本気で向き合った証拠だと思います。そういった意味では、1人ではできないことをみんなでするから仕事になるという擬似体験を、学生さんにはしていただいたのではないかと思います。もちろん、私も初日で十分に伝えきれなかったので反省はありますが、学生が自信をもってやる気に向かう動機付けが少しでもできればという思いでお話しいたしました。阪井:ありがとうございます。鈴木先生のレク

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