農山漁村地域の再生・活性化に向けた若年層の地方人材還流戦略
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80この理由を推察しますと、地域に根ざしたJAの事業や活動への理解と共感が得られたのではないかと思います。特に、首都圏の学生が非常に多かったので、農業や地方に触れたことのない学生が今回の経験を通じて、大きなインパクトを得ることができたのではないかと思います。例えばある学生の自由記述を追っていくと、「農業やJAのイメージが変化した理由」については、「身近にあるJAのはたらきや業務内容について、部署の役割や活動目的について学ぶことができました」とあります。「職員への印象」としては、「営利目的ではなく、お話を聞いた皆さんが全員組合員のことを思い活動していることに感動しました」という理解と共感が生まれました。最後の「働き方のイメージが変化した理由」については、「メーカーやインフラ業界を希望し、安定を求めていましたが、人のため、社会のために働くことの良さを実感し新たな分野への興味が湧いてきました」という回答で、働き方にまで変化を及ぼしたという点で出口効果もあったのではないかと思います。もちろんこうした学生ばかりではありませんし、すべての学生にきれいな変化が起こったわけではありませんが、エクスターンシップ事業の大きな効果が現れたのではないかと思われます。

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