農山漁村地域の再生・活性化に向けた若年層の地方人材還流戦略
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69のような層なのか」を議論しなければなりません。そして、ただ人を連れてくるだけではなく、その方々が「定着するための支援はいかにあるべきか」も議論しなければなりません。そのためには、地域や農業に定着できなかった人たちはどこへ行ってしまったのかといった問題について調査する必要があるということを話し合っています。5.長崎県対馬市の取り組み事例参考として、私たちと一緒にお仕事をさせていただいている長崎県対馬市の取り組みをご紹介します。対馬市が取り組んでいるのは域学連携です。信州エクスターンシップよりも地域に深く入り込んで、課題解決あるいは価値創造をしようとするための人材を、学生たちとお互いに学びながら育成することにより、地域づくりをしています(次頁図4)。対馬市の場合は、ぎなかったと理解しています。というのは、参加学生の皆さんは一般企業の人事の方、社員の方にインタビューをしましたので、長野という地域の特性のようなものを感じられなかった学生もいたという事情があります。ですから、JAグループのシンクタンクという私たちの立場からは、さらに地方について考えてもらい、「一度住んでみようかな」「これなら住める」という自信を高めてもらうような取り組みをより一層広げていきたいと思います。地域に入るハードルの低い取り組みはそれとして、地域への関わりの深度のある取り組みを、信州エクスターンシップのもう一つのバリエーションとしてつくっていきたいと協議しているところです。さらに、まだまだ課題として明確化していく必要がありますが、「学生・成人を問わず、農業分野に的を絞った際のターゲットはどういう層になりそうなのか」、また「求める人材はど

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