農山漁村地域の再生・活性化に向けた若年層の地方人材還流戦略
59/144

57組織・地域における変革の新視座 ~協働型人材育成活用からのアプローチ~方に講師を務めていただき、そのワークを踏まえて企業訪問し振り返るという仕組みです。われわれとしては、それぞれの場所がどのように機能しているかをきちんとチェックして、改善すべきところはしようということで、本学が独自に開発したEIPという自己評価型のアセスメント(EIPアセスメント:Entrepreneur Internship Programの略)を活用し、チェックを行いました。このアセスメントは、思考行動特性に関する要素と知識・技術特性に関する要素をそれぞれ8つの要素に分けて学生たちに評価してもらっています。(5)「共感」基盤のPBL型合宿の効果効果は図13(次頁)の相関図のようになりました。通常、ゼロ軸は平均値を取るのですが、3つのグラフを同じように比較してほしいため、あえて「普通」と答えた3の数値をゼロ軸に取っています。そこが通常相関図とは少し違います。合宿を始める前は相関が0・6くらいで、悪くはないのですが少し低めです。「領域Ⅲ」のデータは、思考行動特性も知識・技術特性も3を切っており、「できていない」と評価した学生たちです。しかし、チームビルディングと企業に関するいろいろな考え方を入れた結果、かなり直線的なプロットに変化しました。学生たちに後でアンケートを取りましたら、あいまいな自己評価基準が極めてはっきりしたそうです。ですから、「自分の思考行動ができていないな」と感じる学生は、実はスキル・技術もうまくいっていなかったということがよく分かるようになったのです。合宿終了時には、さらに上位に平行移動します。「0・909」という、人の評価データとしてはあり得ないくらい高い相関係数です。

元のページ  ../index.html#59

このブックを見る