農山漁村地域の再生・活性化に向けた若年層の地方人材還流戦略
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543.信州エクスターンシップ(信州ES)の価値(1)信州ESの目的信州エクスターンシップについて、私なりの評価をしたいと思います。①大企業・大都市の新卒採用プロセスに組み込まれつつあり、学生の就活の一部となっている「採用インターンシップ」とは異なる教育・学習の現場を提供したい、②早期キャリア教育の段階で、「地域経済社会の働き方」「地域における人と仕事のつながり方」「働く人々の考え方」を体験する場をつくりたいという目的で、長野県を舞台に1週間の「地域滞在型インターンシップ・プログラム」を提供された、とあります。(2)信州ESの関係性密度向上要素先ほど私が示した関係性密度のグラフに、信州エクスターンシップの位置を示しました(図12)。私の思い込みかもしれませんが、このように評価した理由は2点あります。1つは、非常によく考えられたプログラムを作っておられて、複数の首都圏大学の学生による6泊7日の合宿で、企業インタビューワークを通じた長時間の自己との対峙と他者との濃密な関係性を形成することを意図されています。これが学生サイドの本気をかなり醸成しているのではないかと考えました。2つめは、NPO法人夢のデザイン塾のコーディネートによる本気の企業等組織にうまく参画していただけているのではないかということです。事後の研究会で企業の方々ともお話しをさせていただきましたが、夢のデザイン塾の松

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