農山漁村地域の再生・活性化に向けた若年層の地方人材還流戦略
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18います。一方、社会人は主としてパブリックな空間にいます。この2つは水と油のように違いますが、通常の新卒入社では、プライベートしか知らない学生がいきなりパブリックに入っていくことになります。ですから、学生も社会人もともに本気になる部分として、プライベートとパブリックとがオーバーラップする場をつくってあげれば、本気のインタビューを取り入れることでプログラムがうまく機能するだろうと考えました(図1)。どの社会人も、以前は学生です。近い過去に学生から社会人になったという経験は、誰でも持っています。逆に、どの学生も必ず近い未来に社会人になるわけです。つまり、近い未来と近い過去という両方の接点で共通のものがあるはずなのです。(3)正統的周辺参加学習理論の一つに、正統的周辺参加という考え方が1991年に出てきました。「学習とは、社会的実践の統合的、かつそれと不可分の側面がある」という考え方です(*1)。(図1)プライベートとパブリックの統合

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