農山漁村地域の再生・活性化に向けた若年層の地方人材還流戦略
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122ている人に魅力がない。そこを大事にしない組織がはたして魅力的に映りますか?最後にコメントをいただいて終わりにしたいと思います。働いている人が魅力的でないところに、あなたは行きたいと思いますか? 正直言ってどうですか。やはり行きたくない? でも、給料さえよかったら行きますか?参加学生:正直、躊躇するかなとは…。待遇は選択肢の一つとして(笑)。池田:ありがとうございました。―――学生は、地方にも働く場や生活できる場があることを知らない鈴木:皆さんは、最近の学生さんは転勤を嫌がっているという話を聞いたことがありますか。転勤をどうだと聞くと、面接で顔が曇る学生さんがいます。私が皆さんにお伝えしたいのは、地方で働くことが嫌ではないのです。転勤を拒んでいるというのは、生活の基盤を安定させたいからです。要するに、ころころ生活が変わっていくことに対する、変化に対するストレスみたいなものを感じているのです。ですから、地方にも働く場や自分が生活できる場があるという選択肢がまだ分かっていないのです。2年生とか低学年の時にそういう選択肢もあるのだということが分かれば、就職の時にあわてて首都圏に就職しようとしなくなる可能性もあります。もう一つは、転勤は嫌だと言いながら、転勤のある大手企業に勤めて、結局、3年以内にかなりの若い人たちが辞めています。名の通ったところでも辞めています。そういう人たちがどこへ転職するかというと、給料は下がってもいいので、もっともっと自分がやりがいのある貢献できる企業に行きたいと。それは地方でもいいということです。あんなに転勤を嫌がってい

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