農山漁村地域の再生・活性化に向けた若年層の地方人材還流戦略
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119そういう意味で、非常にいい企画を長野県で始められたと思いますが、「長野県に来い」ということだけではなしに、地方の普遍的な問題として、その狭間をどのように埋めていくかというところを考えていっていただけたらと思います。大企業と中小企業とを比べて、「なお中小企業が大事だ」という問題を考えないと、地方にはなかなか還流していかないのではないかということだけ申し上げたいと思います。―――学生は地方と触れ合うことで全然違う現実があることに気づく阪井:中央と地方の構図については、私も大船渡などに行っているときに散々突きつけられてきました。中央で電力を食うから地方で発電して持っていく。人材も高校までは地方で育てているのに、高校を出たら9割方、都会に取られてしまう。収奪される一方なのです。ところが、

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