農山漁村地域の再生・活性化に向けた若年層の地方人材還流戦略
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102ります。しかし、異文化体験の要素は実はまだ弱いです。都会で生まれ育った学生が、実際に移住・定住をして働くのだという決心を求めるためには、たぶんここを一つの核にして、そこから広がりをもった事業プロジェクト的なものに、かなり長い期間をかけてしていかなければなりません。学生を特定の地域に引き付けていくような取り組みが今後展開できればいいなと思っています。例えば1週間の中で、エクスターンシップから農業体験から全てを詰め込むというのはかなり苦しい。でも、域学連携プロジェクトを、例えば2年生で経験し、大学のゼミに入ったら今度はゼミ合宿で民泊を使うなど、その地域の人たちの暮らしの中にもう少し入り込んでいけるようなプログラムをセットする。そうやって学生たちを引き付けていけるようになったら、これはもっと魅力的になるだろうという夢を持っています。これは夢ですから、長野県さんに全部予算化してくださいという話ではありません。そういう夢を持ちながら、もっともっとその地域を好きになっていただいて、「自分がここに飛び込んできても生きていける、働いていける、暮らしていけるのだ」という3つがセットになっているようなプログラムを、今後是非考えていきたい。そう思いながら、われわれはずっとこの企画に携わってきました。7.課題は企業の利得づくり阪井:ありがとうございます。JA共済総研とは長いお付き合いがあり、いろいろなテーマを広範に調査研究されていることは知っていました。だから個人的には、このプロジェクトは大変でも協力してくれるだろうと思っていたのですが、髙木さん、川尻さんが巻き込まれ、つい

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