縮小しながら発展する地域の創生
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85から、若い人の発想を生かしつつ、生産年齢を超えた人たちもサービス提供できるという仕掛けを、どのように早急につくっていくかが大きな課題ではないかと思います。川井:そのテーマが入っていなければいけませんね。今の内藤理事長のコメントからも察しがつくように、西村先生の6次産業のお話も、1次産業がなければどうしようもないわけです。そして、1次産業はコミュニティに入っていかなければなりません。先ほどもお話がありましたが、コミュニティの中に入って新たに働きたいという人を受け入れるには、意外にハードルが高いという話もあります。ラオスの話もそうですが、おそらく同じような思考の中で交流できるような「外へ開ける窓口」を、今の若い人たちはたくさん持っているのではないかという気がします。また、高齢者福祉と農業の相性の良さというのを改めて感じてきます。さらに、時間に縛られない働き方の中で、何となく生きがいと密接したような生産行動というのも、1次産業から見い出せるという思いがあります。本日のテーマ「新たなコミュニティ創り」というところに、すべて帰結してくるということが、今のお話を聞いて改めて感じているところです。それを踏まえて、農業、コミュニティ、新しい働き方、若者といったキーワードで、これまでの全体の流れから、広井先生からひと言いただければと存じます。広井:今、いろいろな論点がだんだん結びついてきている感じです。前半での働き方や西村先生の6次産業、オープン・クローズドの話、資本主義の話も出てきて、先ほどオープン・クローズドともつながる中沢先生の縄文・弥生や相互扶助経済の話があり、若い世代のソーシャルビジネスや高齢者も巻き込んでという話。それぞ

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