縮小しながら発展する地域の創生
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19人口減少社会を希望に~グローバル化の先のローカル化~1.はじめに今日のテーマは「人口減少社会を希望に~グローバル化の先のローカル化~」です。最初に、私たちが今どのような時代を生きているのか、基本的な時代認識について触れ、次にいくつかの政策課題、それを踏まえての簡単なまとめという流れでお話しいたします。2.人口減少時代の社会構想(1)ジャパン・シンドロームまず、人口減少時代をどのように捉えてゆけばよいのか、考えてみたいと思います。イギリスの国際経済誌『The Economist』の2010年11月の表紙は非常に象徴的です。大きな日の丸の下で子どもがつぶれそうになっており、「Japanʼs burden(日本の重荷)」と書かれています(図1)。時期的には東日本大震災の約4カ月前で、「ジャパン・シンドローム」が話題になりました。特集の趣旨は、「今、日本が直面している課題の本質にあるのは、人口減少と高齢化である。日本がこのテーマを、世界のフロントランナーとして先頭に立って経験していくことになる。

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