2025年の日本を俯瞰した調和的な社会経済モデルを探る
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87書((*(*の「地域包括ケアの一番下の土台は本人、家族の選択と心構え」という言葉です。意訳して説明すると、こうです。病院で看取りをすることが難しくなる地域がでてくる中で、これからは生活の場で住み続ける在宅ケアになります。お医者さんも来る。看護師さんも来る。介護士さんも来る。特に頻繁に来なければいけないのは介護です。最期に必要なのは介護士さんです。ヘルパーさんが来て寝る前に「お休み」と言う。次の朝に冷たくなっていたとしても、それは孤独死と言わない。本人が選択した尊厳ある生き様であり、その子どもを親不孝とは言わない。地域はそれを理解する。そのような本人、家族の選択と心構えが必要だということをおっしゃっているのです。その意味では、やってくる危機に対して、我々自身がどう変わるのかという座標軸を入れなければ、乗り切れない。2025年問題を考えるとき、まずそこに非常に本質的な問題があります。 三点目です。人口は必ず減ります。「人口モメンタム」と言うそうですね。要するに、合計特殊出生率が明日2・07に戻ったとしても、2070年くらいまでは日本の人口は減り続けるのだそうです。私は悲観主義ではありませんが、かつてのような昨日よりも明日、明日より

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