2025年の日本を俯瞰した調和的な社会経済モデルを探る
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83し、相当なインパクトを社会にもたらす。ただ、あまり先を見すぎて慌ててもいけないというお話もありました。 10年後の2025年問題を意識して今やるべきこと、さらにその先を意識して始めなければならないこともありそうです。会場の皆さん一人ひとりが、そのための準備のようなことを考えるための前提として、少し想像力や感性を研ぎ澄ませて、過去・現在・未来を見渡した高い視座から、今というこの時代を見つめ直す必要があるように思います。 そこで、今の私たちが立っている日本の21世紀という時代はいかなる時代なのか。そしてなぜ今、このような議論をしているのか。そうしたことを念頭に置きながら、先生方からコメントをいただければありがたいと思います。西村先生から順にお願いいたします。将来の高齢化を踏まえたとき、「日本では65歳は高齢者と言わない」という発想の転換が必要西村:前半の講演と同じような話で恐縮ですが、実は地球的規模で高齢化が進んでいます。これから中国、韓国が日本の後を追ってすごい勢いで高齢化します。世界の人口統計を取ってみると、間違いなくすごい勢いで世界中が高齢化していきます。 ただ、今言ったことは65歳以上を高齢者とする定義での話であり、私は日本に関しては、「65歳は高齢者と言わない」という問題提起をしているのです。もっとも自分が65歳を超えたから言っている節はありますが(笑)。65歳、75歳、85歳、あるいは90歳、100歳としても正しい定義とはならない。90歳以上のところは、なかなかイメージしにくいので、実は今、90歳、

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