2025年の日本を俯瞰した調和的な社会経済モデルを探る
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77指摘(35ページ参照)がありました。その点をもう少し教えていただければと思います。西村:これにはあまり深い意図はないのですが、これからは間違いなくリスクマネジメントなどの話が出てきます。また、6次産業においてはやはり、“土に根ざした”ということの大切さがあると思います。ここについては、実は早川先生をイメージしながら、健康な食品を作るというのは食べ物の中だけではなくて、もっと広げて食育のようなところまでを考えたリスクマネジメントを、という意味で書いておきました。 要するに、安全な食品を作ることを超えて、「安全な食品が最終的に人間の口の中に安全に入っていくまでの管理」という意味です。つまり、1次の安全、2次の安全、3次の安全を、総合的に「安全」という面からも一緒に考えていく必要が出てきています。しかし、まだそこまでには至っていないのではないかという印象があり、若干の課題提起を含めて申し上げました。資源のない地方でこそイノベーションは進んでいく川井:ありがとうございます。真野先生から質問がありそうですね。どうぞ。真野:ありがとうございます。6次産業というと、1次・2次・3次産業の中の「3次」の部分だけが「4次、5次…」と高次化していくイメージで捉えていましたが、それはちょっと違っていそうだというお話は考え方としては分かります。 そこで西村先生にあえてお聞きしたいのですが、今までの産業の高次化は、どちらかと言うと2次産業のところで新しい技術がいろいろ(*10)ファンドの運営は、株式会社農林漁業成長産業化支援機構(A-FIVE)が行っている(2013年2月開業)。

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