2025年の日本を俯瞰した調和的な社会経済モデルを探る
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65のようなものを予防する栄養食品の普及など、治験介入もしています。それから、リストバンド型活動量計で運動のモニターをしています。これは千葉県柏市と連携して取り組んでいます。また、地域で行っている様々な活動についての広報面の努力もしていますが、病院の活動を知った気象協会から熱中症計のモニターをやってくれないかという話があり、これも進めています。 二つ目は「在宅での安心生活」です。今、一番関心を持っているのは見守りシステムをどのようにつくるかということです。配食サービスや、病院に通うための地元で「バクシー」と呼んでいる乗り合いタクシーの案内もしています。 あとは病院の中で、予防教室と称する会議やロコモ(*5)教室、脳いきいき教室や院長サロンなどいろいろなことを仕掛けています。だいたい20~30名ずつが参加しています。人のつながりや世代交流を重視した「見守りネットワーク」を構築中早川:平成27年度中にやろうと思っているのは、「見守りネットワーク」です。田舎だったら見守りの文化が十分にあるだろうと思われがちですが、実際にはそうではありません。ですから、遠くに離れた子どもたちと独居老人とをICT(情報通信技術(*6))でつないで、その周りに協力者を得て、それを地域の見守りネットワークとしたい。地域の行政からの賛同もほぼ得られたので、この話をぜひ4月から進めていきたいと考えています。 ただし、その際には老老介護ではありませんが、“老老見守り”にならないようにしたいと思っています。地域には高校生や中学生もいま(*5)「ロコモティブシンドローム」の略、運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態。

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