2025年の日本を俯瞰した調和的な社会経済モデルを探る
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62そしてとりわけ“移動手段”が私たちの地域のような田舎では大事になってきます。それがないと、集いに出たり、一緒に食事や運動したりするのが大変になります。 そうした「健康的な生活」を、医療・看護、保健・予防、介護・リハビリがトータルで一体的に下支えするのが地域包括ケアの目指すところではないでしょうか。先ほど辻先生からJA厚生連にエールを送っていただきましたが、厚生連病院で「健診・ワクチン・日常外来診療」をしっかりやっていくことが、虚弱な老人を介護に陥らせないための「肝」であると考えています。ただ、この日常の外来診療の仕方が問題でありまして、いかに医療費をかけずに効率的に、よい外来診療を行うかが課題です。この点については、簡単に言えば、生活習慣病を日常の外来診療でいかにうまくコントロールするか、という話だと思っています。 現在、私たちの地域では、65歳以上が40%くらいで、75歳以上は20%以上だと思います。診療圏の人口は1万4000人くらいです。皆さんいろいろな仕事をなさっていますが、自然減でどんどん人口が減っています。旧足助町は、私が赴任した18年前はちょうど1万2000人くらいだったと思います。今は8000人ちょっとです。ですから、年間500人ずつくらい減っているという勘定になるでしょうか。小学校は消えていく。中学校が1つになる。そ早川 富博

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