2025年の日本を俯瞰した調和的な社会経済モデルを探る
58/128

56方です。公共交通を使い、住みやすい便利な機能をコンパクトに繋ぐという方向で進んでおり、地域包括ケアと似ています。(3)新しい地域医療システム医療改革も必要です。後期高齢者みんなが高次機能病院に殺到したら、受け止め切れなくなります。ですから、かかりつけの開業医が「自分の患者が在宅を望んだら在宅で診る」と決意するのがポイントです。そして看護・介護と繋ぎ、地域の中小規模病院は入れては戻し、本人や家族が望めば生活の場で看取りも行う。こういう輪を作り、コントロールを在宅医療連携拠点である市町村が行う。この取り組みを医師会と市町村が組んで行うというのが今後の地域医療の構図です。こうした病院医療の新システムづくりが、今、日本で起ころうとしています。9.JAグループへの期待(1)助け合い型組織で学び合いを最後に、JAグループへの期待をお話しします。先ほど言いましたように、在宅の医療とケアのシステムの見通しがつけば、今後は生活支援がポイントです。このような方向で地域でシステム化する際に助け合い型組織は最強です。JAはすごく重要な未来型組織です。その連帯感の中で、組合員自身も今後どう生きてどう死ぬかを学ぶ。そうしたことを含めて、地域の助け合いを進める上で、JAグループは最適な組織であると思います。(2)厚生連病院は貴重な資源であるとりわけ厚生連病院は最強の資源だと思います。市町村や地区医師会を動かさなければいけませんから、それをバックアップする形で知恵

元のページ  ../index.html#58

このブックを見る