2025年の日本を俯瞰した調和的な社会経済モデルを探る
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49歳になる2025~2040年です。今のうちに転換し、システム化しなければ間に合いません。(3)柏市の目指す姿柏プロジェクトのメインコンセプトは、かかりつけ医です。柏市医師会では、「自分のかかりつけの患者については、かかりつけ医が訪問診療をやる」という方向にしようとしています。しかし、訪問診療には時間外もありますから、一人でやるのは大変です。そこで、副主治医を付けることにしました。お医者さん同士がグループ化して助け合う仕組みです。そして24時間対応の訪問看護も整備します。つまり、一人開業のかかりつけ医が、合理的に在宅医療に取り組めるシステムの実現が、柏プロジェクトの大きなコアとなります。もうひとつは「拠点型のサービス付き高齢者向け住宅」の実現です。超高齢社会に向けて未来型の住まいの拠点をつくろうということです。そこには24時間対応で看護師・介護士がやってきますし、周辺の地域にもサービスが出て行きます。それをモデル化する取り組みです。(4)在宅医療・看護・介護の連携体制柏市では、往診圏域と在宅医療ニーズから考えて、当面医師会を3ブロックに分けました。そして、外来専門のかかりつけの医師が、かかりつけの患者が望めば在宅医療にも取り組めるようにと考えました。まだ実証実験中ですが、複数の医師がいる在宅医療専門の診療所が、最終的にバックアップするイメージも検討しています。グループをつくって助け合い、最後に開業医を支えるバックアップの砦をつくるという構想を組んだのです。そして、市役所が在宅医療連携拠点をつくり地域包括ケアシステムを先取りした街づくり~千葉県「柏プロジェクト」の在宅医療・介護モデル~

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