2025年の日本を俯瞰した調和的な社会経済モデルを探る
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3究機構理事長の西村周三先生から「2025年、経済の活性化と高齢化の両立は可能か」のテーマで、続いて東京大学高齢社会総合研究機構特任教授の辻哲夫先生からは「地域包括ケアシステムを先取りした街づくり~千葉県『柏プロジェクト』の在宅医療・介護モデル~」のテーマでそれぞれご講演いただきました。西村先生には医療経済学分野のご研究および現職のご経験を踏まえ、人口と高齢問題等についてお話しいただきました。また、辻先生は2009(平成21)年度の当セミナーにおいて「ジェロントロジー(老年学)と地域社会」のテーマで、老年学の見地から地域社会の可能性と課題についてご講演いただいており、その延長線上のテーマとして今回地域包括ケアシステムについてお話しいただきました。休憩を挟んで行われた後半の部では、前半のご講演を踏まえ約2時間にわたってディスカッションが行われました。登壇者は6名。先にご講演いただいた2名に、前年度のセミナーで「中山間地域医療機関を拠点とした地域コミュニティ再生構想」についてご報告いただいた愛知県厚生連足助病院・早川富博院長と、当研究所理事長の町田勝弘が加わりました。さらに共同司会を多摩大学医療・介護ソリューション研究所教授の真野俊樹先生にお願いしました。(もう一人の共同司会は当研究所主席研究員の川井真が務めました。)今回のセミナーにおいて、「ケア」の問題をテーマとしたことについて少しご説明したいと思います。キーワードは「2025年問題」と「地域包括ケア」です。「2025年問題」とは団塊の世代

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