2025年の日本を俯瞰した調和的な社会経済モデルを探る
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35(2)「6次産業化」概念に新しい視点をJAの方には大変失礼かもしれませんが、6次産業化を考える際、あまりにも農業、林業、水産業を中心に据えると、かえってよくないと私は思います。もちろん、農業が基礎であることは間違いないのです。ただ、6次産業を考えようとすると、どうしても「農業があって、製造業があって、流通があって」という発想になりがちです。つまり「いちごを作りました。このいちごをどうやって箱詰めしますか?どうやって消費者に運びますか?」という発想になりがちで、1次、2次、3次を一体として考えることが必要です。例えば、自動車会社の工場があった。その工場と1次をどうやって繋いでいくか。先ほど申し上げた兼業農家の話はひとつの例ですが、そこの交流をどうやって上手にはかっていくかが、大事なテーマになってきます。つまり、1次、2次、3次を有機的に考えて組み合わせることが、経済の活性化にとって大事な課題ではないかと私は想像するわけです。所定の時間がまいりました。6次産業についてはまたあとで補足させていただくことにして、いったん私の報告を終了させていただきます。ご清聴ありがとうございました。2025年、経済の活性化と高齢化の両立は可能か・法人化が必要不可欠・始めるのには多額の資金が必要・衛生面でも、以前よりずっと厳格な管理が求められる

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