2025年の日本を俯瞰した調和的な社会経済モデルを探る
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29を超えても上がっていきます。日常生活の問題解決能力も上がっていきます。また、鈴木隆雄先生(*1)が調査された生活機能の変化をみると、75歳くらいまでは昔と比べてはるかに上昇しているわけです。つまり2030年を過ぎる頃には、60~70歳くらいの若い高齢者は、昔の意味での「高齢者」とは違ってきます。それが大事なポイントのひとつです。同時に、団塊の世代が増えます。5歳刻みでそれぞれの年齢人口をとったグラフをみると、2020年に70歳代前半の人口数がピークとなり、2025年になると75~79歳の人口数がピークとなります。ちなみに、先だってテレビでやっておりましたが、これからの「高齢化」は65歳以上になることを指すのではなく、いろいろな意味が含まれるそうです。例えば、100歳以上の方は既に5万人を超えており、2025年にはなんと17万人になります。約3倍です。ところが残念ながら、100歳以上の方の調査研究はあまり日本ではされていません。日野原重明先生(*2)という有名な先生がお示しになっているような、元気な方だけを対象とした状況は結構ございますが、必ずしも平均的な実態が捉えられていません。むしろ、農業、林業、水産業、製造業、サービス業、教師、公務員といろいろな仕事がある中で、超高齢者が働くことができるような場所をどうやって見つけるかが、これ2025年、経済の活性化と高齢化の両立は可能か

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