2025年の日本を俯瞰した調和的な社会経済モデルを探る
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26で経済の活性化を考えるべきです。(2)現在の産業構造経済の活性化を考えるときのひとつのキーワードが、「1次産業、2次産業、3次産業」です。特に私たちは、1次産業なしには生きていくことができません。2次産業はどうでしょう。微妙です。家の中をみると家庭電化製品が溢れかえっていますし、もうこれ以上はいらないかもしれません。絶対にないといけない産業だとは言いませんが、家を建てる、いろいろなものを作るという意味での2次産業は必要です。また、モノはだんだん古くなっていきますから、それを更新する必要性もあります。3次産業は、結構厄介な分類です。まず電気・水道などの光熱は絶対必要ですね。こういう議論はあまり突っ込んではされませんが、では例えば、飲み屋の数はどれくらい必要でしょうか。そういう議論をしたとき、「町に数軒あればいいんじゃないの?」という結論を出すのが昔の考え方です。でも、今の若い子たちの考え方はたぶん違います。毎日同じ飲み屋で同じ飲み物を飲むのは嫌。焼酎も欲しいけれど、ワインも欲しい。いろいろな飲み物がいろいろな店で飲めることが望ましい、と思うでしょう。そう考えると、3次産業の飲食業も必要です。必要ですが、1次・2次と比べると、相対的なウエートは低いと言えます。(3)産業別にみた未婚率今は出生率が非常に低いわけですが、残念ながら職業別の出生率の違いについての研究はほとんどございません。しかし、産業の違いによる未婚率の研究結果はございます。データをみるとたとえば、飲食業で働いている方の未婚率

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