自然と人間の協働による永続的な地域社会づくり
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92の感覚と知識で、おばあさんたちの暮らしを判断する。おばあさんたちは、若者たちが背景にしている新しい考え方にちょっとなじめない。ここで二つの意識の対立が発生してしまう。これはどこでも起こってくると思います。 河合組合長と以前お話ししたように、愛知東に都会からの若者を呼んで、サマースクールの農学校を開こうとなったときに、ここで二つの意識がどう結合し、もみ合っていくのか。そうしたことが起こったときに、これを乗り越えないと、次の世界、次の時代の地域世界はつくれないように思います。 河合組合長、サマースクールの農学校についてどう思われますか。所得を上げながら、集落との関わりを大事にするIターン移住者河合:農村が人口減少や高齢化になって、ずいぶん久しいわけです。今の新城市が合併する前は、作つくで手村というところだったのですが、当時、村長が、人口がどんどん減少するものですから、住宅対策ということで、村営住宅をつくり、極端なことを言えば、来ていただける人は拒まないといって、いろいろな皆さんを受け入れた経過があります。 都市から来た皆さんには当初、30~40戸に住んでいただいたのですが、やはり集落のいろいろな共同活動があったり、もちろん祭りもあるわけですが、農村の昔からの慣習というか、みんなでやることになかなかなじめなくて、何か一つの島ができてしまった。そうしたことが過

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