自然と人間の協働による永続的な地域社会づくり
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72つくらい地元でやっています。こちらが出向いてやるわけですが、地域の方をどうやって集めるのかというと、その地域の診療所の先生に責任を持って集めてもらい、20人以上集まれば出向くようにしています。 設楽町からさらに山を越えた先に津つぐ具村というところがありますが、3年前、そこの診療所の先生が30人くらい集めてくださって始まったのが最初です。うちの病院から車で1時間くらい走っていったところで、半年間の予定でロコモ予防教室を始めたら、開催の時間帯にもよりますが参加者のほとんどが女性なのです。そして、半年やって終わるかと思っていたら、参加した人たちがどんどん集まって、ずっと継続して、住民の力でやるようになった。それが外へ伝播し、設楽町の他の地区でもやりたいとオファーが来る。オファーが来たら行かざるを得ないので、だいたい4〜5人が出張って、2週間に1回ずつ行くわけです。このようにして、どんどん広がっていくのです。 それはすごく大事だと僕は思っています。そして、半年間が終わると、成果が上がったかどうかを見るためにいろいろなパラメータを取るのですが、このときちょっとした仕掛けを用意するのです。体力を測ってデータを取りたいので、半年たったら、「同窓会」をやるからと言って手紙を出す。そういうことをすると、すごく協力的にやってくださいます。そこでも女性が中心です。 2か月に1回開く研究会では、住民の皆さんも集まって話し合いをしています。そこにも地域の女性たちがワッと集まってきて、「そんなことをやっていたらだめでしょう」などと、僕にも女性たちが言うのです。 では、男性はどこにいるのか。地域の男性に対してはどうしたらいいかというと、この間、

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