自然と人間の協働による永続的な地域社会づくり
60/132

58や数字で計れないものがあるのです。それをどのようにお金と努力で賄うかを考えます。損益計算書とは上下が逆になるのです。真庭の例では、新たな産業クラスターができたとか、二酸化炭素の排出量がなくなったなど、数字で計れる価値もあります。だけど、市民相互の信頼、市民と行政との信頼、地域を担う人材育成など、数字で計れない価値もたくさん出てきました。ここに至るまでには喧嘩もありました。最初は皆さん総論賛成ですが、各論になった途端に大喧嘩です。しかし、「このままだと街がなくなる」と、何回も酒を飲みながら合意ができてきます。合意ができてまちが動き出すと、皆さんが達成感を持ちます。その瞬間、それを見ていた若い人たちが動き出します。地域はそうやって創られていくのだということを初めて知らされました。

元のページ  ../index.html#60

このブックを見る