自然と人間の協働による永続的な地域社会づくり
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57た。だけど一番の肝は、重くてかさばるものをどうやって運ぶかなんです。みんなが煩わしい思いをして、享受をして納得していかないと、地域内で自然再生エネルギーを使えないのだとわかりました。また、外からお金を持ってくる道もあるし、外にお金を出さないという道もあるということがわかってきました。●地域づくりの計れない価値自然再生エネルギーと言ってもいろいろあります。例えば、「廃棄物・廃炉まで考えなければ一番経済性がある」と原発を動かしたい人がいます。一方、「薪ストーブに変えて、炎を見るのが楽しみだ」と言う人もいます。薪ストーブはガスファンヒーターよりも明らかに費用対効果は悪いのですが、その人にとっては幸せなのです。同じように、地域は経済だけでなく、幸せや自治などほかの目線で考えるとまったく違ってきます。企業の損益計算書では、一番上に収入があり、その下に支出、一番下に利益が書かれます。行政もそうです。しかし、地域づくりでは一番上に「創り出す社会」があります。お金再生可能エネルギーの導入と地域活性化~「里山資本主義」の道のり~

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