自然と人間の協働による永続的な地域社会づくり
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38た。約1万4000人の組合員の全戸に配布し、9000人を少し超えるくらいの回答をいただいています。結果は、多くの方が60歳以上ということで高齢化になっていますが、70%以上の方が「健康と思う」と言っておられます。一方で「あまり健康と思わない」という回答も20%くらいありますが、実は地域ごとにクロス集計をさせていただきましたので、どちらかと言うと市街地に住む高齢者の皆さん方が「あまり健康と思わない」と言っているという傾向も出ています。ですから、ひょっとしたら「農業や林業に携わることによって健康が維持できる」という裏付けにもなるのではないか、というデータです。ただし、元気に働けていても、「薬を飲んでいる/通院している」という方は相当いらっしゃるということがわかります。●これからの農山村の目指すもの3つ目に、やはり地域にある資源を大事に活用しながら循環していく取り組みが必要ではないかと思っております。私どもの地域も、2月14日の大雪のときには積雪が1メートルもあったところがございまして、停電が1週間続いて孤立した集落もありました。しかし、そこに住まわれるお年寄りはすごく強いのです。また、隣同士の助け合い、絆が本当にすばらしいのです。今は電気製品が多いので停電時に暖をとるのも大変ですが、掘りごたつがあります。もちろんプロパンガスの恩恵もありましたが、炭や薪の恩恵も相当あったようです。それらは地域の「自然資源」であります。また隣同士の助け合いというのは、言わば「人的資源」ではないかと思いました。やはりエネルギーも食も、ある程度は地域で自給できるような、そんな農村の姿が望ましいのでは

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