自然と人間の協働による永続的な地域社会づくり
31/132

29●実証実験を開始2011(平成23)年10月から、足助地区と旭地区で「通院の送迎サービス」と「配食サービス」を始めました。送迎サービスの利用料は、足助地区が500円、旭地区は750円です。タクシーを3台雇い、「利用はいつでもいいですよ」という形をとりました。まず3か月間の実証実験を行ったところ、1台の車に乗っていただく人数は、平均で2名以下だということがわかりました。すべての予約に対応したため、少人数での運行が多くなったのです。ただ、乗る人には便利ですが、それでは事業として成り立ちません。さらに、タクシーを朝7時から15時まで貸切で使用していたため、費用も非常に高額となり、月200万円近い赤字が出ました。実稼働率は30%ですから当然です。これではとても無理だということになりました。一方、配食サービスは順調にいきました。夕食のみ1食500円で、家まで送り届けます。中山間地域ですから片道15~16㎞あるのは普通ですが、安い運賃で業者に運んでいただけたため、成り立ったわけです。●事業の再検討その後、「いきいき生活支援」事業は経済産業省から補助金を受ける形で2年間続けてきました。しかし、行政上の様々な障害もあり、3年目は行政への応中山間地域医療機関を拠点とした地域コミュニティ再生構想

元のページ  ../index.html#31

このブックを見る