自然と人間の協働による永続的な地域社会づくり
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27化」をします。ほかにも、サービスを永続的に存続させる方法を模索したり、ネットワークサービスの事業化について研究したり、いろいろなテーマを掲げ、ざっくばらんな話し合いを行ってきました。そんな中、2010年に経済産業省が公募する「医療・介護周辺サービス産業創出調査事業」に、私たちの考えた「中山間地域の医療機関主体による複合輸送サービス」を応募したところ採択され、補助金をいただけることになりました。これによって活動に弾みがつき、「いきいき生活支援」事業を展開できるようになりました。通院送迎・配食サービスから見えたこと●住民アンケート調査最初に行ったのは、住民アンケート調査です。地域住民の数は約1万5000人ですから、1万戸以上に3部ずつ、計3万ほどのアンケートを配りました。配布は自治会長にお願いし、回収は郵送してもらうことにしました。この方法は都会では難しいかもしれません。偉い人に話を通さなければ、「そんな変なアンケートに答えられるか」という話になると思います。しかし、当地区はおかげさまで、「病院が中心になってやります」と言えば、それですんなり通ります。なぜアンケートを行ったのかというと、「患者さんが本当は何に困っているのか」がなかなか見えないからです。診察現場で患者さんから直に話は聞きますが、それが本当かどうかもよくわかりません。そこで、一度きちんと調査をしようということになったのです。その結果、膨大なデータが集まり、次のような地域の特徴がわかりました。中山間地域医療機関を拠点とした地域コミュニティ再生構想

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