自然と人間の協働による永続的な地域社会づくり
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22愛知県豊田市の中山間地域にある足あすけ助病院は、「開かれた病院」として、地域の人々が参加する病院づくりを推し進めている。なぜなら、毎日多くの地域住民が集まる病院こそが、地域のコミュニティの場所に適していると考えるからだ。地域の人口は約1万5000人。高齢化が進む中、中山間地域で安心して暮らし続けるためにはどうすべきか。その解決を図るため、2010年に地域住民、業者団体、病院関係者が集まってざっくばらんな話し合いをする「健康ネットワーク研究会」を創設した。そこでの話し合いから、「いきいき生活支援」事業が展開されていくことになる。「いきいき生活支援」事業の開始にあたっては、住民アンケートを実施した。その結果をもとに、地域づくりの一端を担うために病院は何ができるのかを考えた。そして始めたのが、地域住民の「ロコモ・メタボ・認知予防」と、患者の「通院送迎サービス」「配食サービス」だ。個別報告1中山間地域医療機関を拠点とした地域コミュニティ再生構想講 演 要 旨愛知県厚生連足助病院 院長一般社団法人日本農村医学会 理事長早川 富博

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