自然と人間の協働による永続的な地域社会づくり
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110ていないのです。実際、自分たちは土を相手にして、自然を相手にして農業をやっていますから、そのことを全然忘れていないのです。それを見ていて、この組織は土台の部分はまだ大丈夫なところがあることを実感したのです。 この「primary」、食の問題、体の問題、そういう人間のいちばん基礎的な部分をJAは担っていて、それはある意味で、この国の文化のいちばん根幹の部分に触れている組織ということなのです。なぜ、僕みたいな経歴的には畑違いの人間がJAに近いところで活動したいかというと、この組織の役割はものすごく重大だと思っているからです。経営体と運動体、二足の草鞋を履きながらJAはやっていかなければいけない川井:ありがとうございます。私もまったくそのとおりだと思います。そのことからも、組合という組織についてしっかりとした研究もしていかなければいけないと思いますし、もう一度、自分たちの足場のようなもの、根っこのようなところを確認しながら、組織を考えていかなければいけないと思っています。 今、農業協同組合の原点の感覚をお持ちになっている組合長の皆さんというお話が出ましたが、以前、河合組合長が音頭をとってくださり、三河地区の組合長の皆さんと和やかな意見交換をさせていただきました。そこで、河合組合長から、今の中沢先生のお話を受けて、何かご意見ありませんでしょうか。

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