自然と人間の協働による永続的な地域社会づくり
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107何と、お年寄りの乳製品の摂取率が非常に高いのです。これもたぶんコマーシャリズムや、いろいろな影響があって普及していると思うのです。 データをとりますと、農村地帯ですから、お米を食べるのは当然なのですが、意外にも朝はパン食が多いというデータも出ています。こうした状況を一気には是正できないのですが、その中に医療的、科学的な情報が入り込んでいけば、もう少し改善できると思います。 それは、本来は保健所、保健師さんたちが昔からやってきたことですが、なかなか進まないところがあります。メタボが定着してきているのですが、これから先はロコモや低タンパク質といったことも見据えていかなければいけません。その意味では栄養学の教育は非常に大切だと思います。間違った知識でいくと、補助食品をたくさん摂ったほうがいいとか、とてもまずいことになってしまい、いろいろな問題が出てきます。 健康のもとは食と運動ですから、そこの食のところをいかに正確でより良いものにしていくか、どうやって普及していくか。ただし、おいしくなければいけないということがいちばんのミソだと思います。それは付加価値をつける意味もありますが、自給という意味でも、地元のお米をたくさん食べたほうがいい。その意味で、お米に健康面の付加価値がつけられないかと僕は思っています。 「パンなんかとんでもない」と、私はいつも言っています。パンには輸入小麦ばかり使われているのに、どうしてそんなものを食べるのかと。米粉パンがあるではないかと。うちの地域だと米粉パン率は20%くらいですから、それを食べるように普及活動をしています。

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