自然と人間の協働による永続的な地域社会づくり
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104線上にあります。仕事をどんどん自分で増やして〝大いなるお節介〟をしているのですが、非常に機嫌よく働いている。上機嫌な労働者たちです。この方々のことを、河合組合長、何かひとことお願いします。河合:本当にそのとおりだと思います。喜びを感じながらやっています。皆さんに「おいしい」と食べていただくと、本当に喜びがわくわけです。 うちは「次郎柿」のそれなりの産地ですが、選果場で、選果外れの柿がずいぶん出るわけです。昔は二束三文で売ったり、廃棄したりしていたのですが、彼女たちはすぐにそれに目をつけて、柿酢ができないかと。柿酢も、お酒をつくるのと一緒で許可がなかなか厄介なのです。でも、自分たちがやれないからという話で、JAで資格を取り、彼女たちに請け負っていただいたわけです。するとまあ、次から次へといろいろなことを考え出し、地域の農産物を使ったいろいろな加工品を産み出します。どこからあのような知恵や実行力がわいてくるのかなと感心しています。彼女たちにはすばらしい活動をしていただいていると、私自身、いつも思っています。医者と農業は大きくいえば、人の命を守る仕事河合:それから、先ほど早川先生が食と健康という話をされていましたが、医者と農業というのは共通する部分があると思います。それは何かというと、とらえ方はいろいろあるかもしれませんが、大きく言えば、人の命を守る、命に関わる仕事であるということです。これだけ社会保障、健康保険制度が大変な状況になると、やはり予防医療ということも考えていく必要があります。食との関わりも、医食同源ではあり

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