自然と人間の協働による永続的な地域社会づくり
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103をこれから、今日のご報告、ディスカッションなどをふまえて、さらに進めていけたらと思います。農産物を食べ物にしていく過程を、一つの喜びとして組織の中に組み込んでいく川井:今、中沢先生がおっしゃったとおり、社会全体が〝食〟というものを意識しはじめていることを感じます。意識的なのか、無意識的なのかはわかりませんが、食の重要性に、もう一度目を向けようという動きは確実に始まっていますね。中沢:河合組合長のところの女性部会で、僕がいちばん感動したのは食事なのです。彼女たちが食事をつくってきて、お弁当をつくったのですが、見事なものでした。とてもおいしかったです。そして、話を聞いてみると、お弁当をつくることがすごく喜びで、それを人に食べてもらうことが、また喜びになっている。テレビドラマの主題のようになっていますが、あの感覚は今、けっこう行きわたりはじめているのではないでしょうか。 女性たちがいろいろなもの、物産をつくっているでしょう。その工場にも行きました。みんなでつくっていて、ものすごく楽しそうなのです。ですから、農産物をつくるということと、それを食べ物にしていく過程を、一つの喜びとして大きな組織の中に組み込んでいくと、とても豊かなものが出てくるような気がしました。川井:私もまったく同じことを感じました。なぜ、あんなに上機嫌で働けるのでしょうね。それがすてきだなと思います。 先ほど私のスライドの中でも言いましたが、無理をしていないですね。明らかに生活の延長(*9) NHK「ごちそうさん」(2013年10月~2014年3月まで放送)

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