自然と人間の協働による永続的な地域社会づくり
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101でもありますし、僕自身のテーマだと考えています。 中沢さんに言われたように、うちにこもりすぎず、地域に少しだけお金が入ってくるようなかたちができると、そこに興味を持つ医師も当然出てきます。予防医学的、公衆衛生学的な話にリンクするというところで、先の長い話をしていますが、10年くらいすると医師も余ってくるので、たぶん大丈夫だろうと。10年前からそう言われていますが、今のところつぶれてはいないので大丈夫だと思います。そのようなことを考えています。食を支えているJAは、日本人の暮らしのいちばんベースのところにある組織川井:中沢先生、そんなことをおっしゃったのですか。中沢:いやあ、あまりよく覚えてないです(笑)。でも、それが大変な結果を生んでいるようで…。 今、早川さんもおっしゃいましたが、食という問題が、JAだけでなく、日本人の意識の中ですごく高まっているでしょう。今の朝ドラ(*9)がなぜあんなに人気があるかというと、やはり「食べる」といういちばん基本的なところで物語を掘り下げているのです。あの意識は、国民の中にけっこう共有されているのですね。 JAとは何かというと、やはり食を支えている組織ですよね。これは賃金労働者としての消費者の連合と大きく異なるところで、JAは食を支えている大組織なのだと思います。食べることに関しては、暮らしのいちばんのベースでもあるし、ですから、日本人の問題のいちばんベースのところに、この組織があるのだろうと思います。 先ほどの早川さんのアンケートなどを見てい

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